子宮筋腫の原因や初期症状を解説 » 子宮筋腫と生理の関係 » 生理時の出血の量と子宮筋腫の関係

生理時の出血の量と子宮筋腫の関係

生理のときに出血量が多くなることを過多月経といいます。「少し出血量が増えるぐらいなら大丈夫」と考えしまうのはNG。「子宮筋腫」のように思わぬ疾患が原因の場合もあります。

ここでは、生理の量が多くなることと子宮筋腫の関係をまとめました。原因や治療法についても解説していますので、参考にしてみてください。

生理時の出血量がいつもより多い!過多月経とは?

生理の出血が通常より多いことを「過多月経」もしくは「月経過多」といいます。他人の生理の出血量が分からないため「普通の量」というのがどのくらいなのか判断が難しいものです。まずは正常な量がどのくらいか目安を確認してみましょう。

過多月経

過多月経とは、生理の時に出血量が異常に多くなってしまう症状です。出血量には個人差がありますが、正常な出血量はおよそ20~140ml程度。生理用ナプキン1つにつき3時間はもつ量です。1時間ほどで経血があふれたり、夜用のナプキンをつけても衣服やシーツが汚れたりする場合は注意を向けましょう。あきらかに出血量が多い場合や普段の生活に支障をきたす場合は、過多月経の可能性が高いと言えます。出血量が増えるだけでなく、ときにレバー状の塊が2日以上出たりすることも。また出血量が増えると貧血を引き起こすことも考えられます。

過多月経は、子宮や卵巣などの生殖機能の異常による「器質性過多月経」とホルモンバランスの崩れによる「機能性過多月経」の2種類があります。どちらの過多月経も、貧血持ちの人は特に注意が必要です。少しずつ貧血が進行していくと、体が貧血の状態に慣れてしまい、症状が重くならないと自覚症状が出ないことがあります。

過多月経の原因

生理の出血は子宮の内側にある子宮内膜が月経周期に応じて厚くなり、剥がれ落ちて月経血として排出されることによるもの。子宮筋腫のように子宮内の異常が起こると、子宮内膜の面積が大きくなり月経の際に剥がれ落ちる内膜の量が増えるため、出血量が増えることがあるのです。機能性過多月経と器質性過多月経それぞれの原因を見てみましょう。

機能性過多月経の原因

子宮に異常はないですが、卵巣機能の低下によりホルモンバランスが崩れて起こるのが「機能性過多月経」です。女性ホルモンは「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類あり、エストロゲンの作用によって子宮内膜は厚くなり、プロゲステロンの作用によって子宮内膜を維持し完成させます。しかし、ストレスや過度なダイエット、偏った食事などにより卵巣機能が低下すると、女性ホルモンの分泌のバランスが崩れてしまうことに。エストロゲンが過剰分泌されると子宮内膜が厚くなりすぎるため、生理の時に出血の量が増えてしまいます。

器質性過多月経の原因

子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症などによる子宮の病気や異常が原因で起こるのが「器質性過多月経」。不妊や不育症などになってしまう場合もあるので注意が必要です。そのほか、血液凝固系の病気や高血圧症、甲状腺機能異常などが原因のケースもあります。

過多月経の治療法や対策

過多月経は、原因に合わせて治療を行うことが大切です。機能性過多月経と器質性過多月経はどちらも貧血を招くことがあるため、貧血の症状がある場合は造血剤による対症療法が行われます。

機能性過多月経の治療法

ホルモンバランスの乱れを引き起こしているので、乱れの原因を取り除くことが必要です。精神的なストレスや過労で体に負担がかかっていることが多いので、しっかりと睡眠をとり栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけましょう。

女性ホルモンの分泌をコントロールする脳の視床下部を刺激するために、ホルモン剤を使用することもあります。経口避妊薬のピルやプロゲステロンを使用して子宮内膜を薄くしていく方法と、「偽閉経療法」といってホルモン剤で完全に月経を止める方法です。

器質性過多月経の治療法

器質性過多月経では、原因となっている病気を治療することが先決です。病気の種類や症状、妊娠を望んでいるかなどによって治療方法が変わります。初期段階の場合は、薬物療法やホルモン療法で進行を抑制することが可能です。進行してしまっている場合やホルモン剤による治療が効かない場合は手術が必要になります。妊娠を希望していない場合は子宮全摘術を行うことが多く、妊娠を希望している場合は筋腫を摘出する核手術を行うのが一般的です。

子宮筋腫との関係

子宮筋腫は成人女性の中でも40代以上の女性に多く、4人に1人は子宮筋腫を持っていると言われています。初期の子宮筋腫では自覚症状がほとんどないため、筋腫があることに気付いていない人もたくさんいるようです。一般的な子宮筋腫の症状としてあげられるのが月経の変化。月経量が増えたり月経の期間が長くなったりなどの月経異常が起こります。「月経が10日以上続く」「出血量が多い」という症状やレバー状の血の塊が出てきた時は、注意が必要です。

生理の期間以外にも出血があることを不正出血といい、子宮筋腫が原因で不正出血が起こるときはほとんど自覚症状がないと言われていますが、稀に痛みを伴うこともあるよう。さらに、筋腫が大きくなると圧迫症状として頻尿や便秘、腰痛などを引き起こします。子宮筋腫は大きく分けて「筋肉内筋腫」「漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)」「粘膜下筋腫」の3つ。筋肉内筋腫は、出血量が増え生理痛もひどくなります。膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)は、なかなか症状が出ないため筋腫が大きくならないと気付かないことが多いそうです。粘膜下筋腫は、筋腫が小さくても過多月経や不正出血などの症状が現れやすい傾向にあります。

過多月経を放置しておくと、緊急入院や輸血が必要になる場合もあるので、出血が多い人は早めに診察を受けることが大切です。また、子宮筋腫は不妊や流産などの原因になることも。妊娠前に筋腫が見つかった場合は、そのままにしておくのか治療をしてから妊娠を目指すのか検討できます。大きな筋腫があっても気付かないケースは珍しくありません。妊娠を望んでいる人は婦人科で検査しておきましょう。

出血の多さから子宮筋腫が発覚した人の体験談

子宮筋腫になり、子宮を全摘出しました。振り返ると子宮筋腫の症状は4年前から出ていましたが、仕事が忙しかったため後回しに。最初の症状は生理痛、それから手足の末端の冷え、そして大量出血でした。もともと出血の量は普通でしたが、2時間トイレに行かないだけでイスに大量の血が漏れてしまうほど。多い日用のスーパータンポンを使っていましたが、吸い取れないくらいの出血で膣から出てきそうになっていました。それでも仕事が忙しく病院には行かず…。数年放置していると疲れやすい、体が動かない、激しい頭痛などの症状が出てきました。仕事中に症状が出たので病院へ行くと、血圧が異常な数値に。生理の時に出血が多い話をすると、超音波使った検査となり子宮筋腫が発覚しました。「全摘がいい」と説明を受け、仮に全摘しない場合でも子宮が正常に治るまでは最低1年は妊娠してはいけないとのこと。子どもが欲しかったので、子宮全摘はすごく悩みました。ですが、旦那は40歳を過ぎている私よりもさらに年上。妊娠できる可能性が低いと考えて全摘することを決意しました。手術をした今は、苦しかった症状がなくなり体調は良好。子宮頸がんや子宮体がんの不安もないので、全摘して良かったと思っています。

子宮筋腫は日々の生活の中でも対策できる

子宮筋腫の原因に、ホルモンバランスの崩れがあげられます。とくに女性ホルモンの1つ「エストロゲン」の過剰分泌は子宮筋腫に大きく関わるもの。動物性高脂肪食はエストロゲンが過剰に分泌される原因となるため、肉類の食べ過ぎはNGです。

エストロゲンの過剰分泌は生活リズムの乱れからも起こるので、生活習慣を改善しバランスのとれた食事を心がけましょう。「毎日きちんとバランスの取れた食事を準備する自信がない…」という方は、不足している栄養素をサプリで補うのもおすすめです。