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発生場所によるタイプ

子宮筋腫は、発生する場所によって種類が異なります。それぞれの筋腫について、症状の特徴や注意すべき点について解説しています。

子宮筋腫の種類

子宮筋腫は、その95%が子宮体部に、5%が子宮頸部に発生します。

子宮体部にできる筋腫はさらに、「漿膜下筋腫」「筋層内筋腫」「粘膜下筋腫」に分けられ、子宮頸部に筋腫ができるのが、「頸部筋腫」になります。

子宮筋腫はその半数、統計によっては8割以上が多発性ともいわれています。多発性の子宮筋腫は治療が難しいと思われがちですが、必ずしもそうとはかぎりません。

では早速、それぞれの症状について、見ていくことにしましょう

漿膜下筋腫

子宮の外側を覆っている「漿膜(しょうまく)」の下にできる筋腫で、子宮筋腫のおよそ2割がこの漿膜下筋腫だといわれています。

漿膜下筋腫は、月経に関連する自覚症状がほとんどなく、あったとしても症状が軽いため、かなり大きくなるまで気がつかないケースも多々あります。そのため、通常60~70gの大きさの子宮に対し、1kg、まれに2kgもの筋腫を抱えるということもあります。

漿膜下筋腫のなかでも、子宮から飛び出るようにできる「有茎漿膜下筋腫」の場合、筋腫が茎で子宮とつながっています。この茎がねじれた場合、血流が阻まれ、激しい痛みを伴うことがあります。

筋層内筋腫

筋層内筋腫は、子宮筋腫のおよそ7割を占めている筋腫です。大豆くらいのサイズから鶏卵サイズのものまで、大きさはさまざまで、1個の場合もあれば、複数個できることもあります。

筋腫が小さいうちは、自覚症状はほとんどありませんが、大きくなるにつれ、子宮内膜への圧迫が起きたり、子宮内腔が変形して子宮の収縮を妨げるため、月経過多月経痛などの月経困難症を引き起こすことがあります。下腹部を触ると、しこりがわかることも。

けれども、筋腫がゆっくり大きくなっていく場合は、自覚しにくいことがあるので注意が必要です。

粘膜下筋腫

子宮筋腫のうちの1割程度と、割合は少ないものの、症状がもっとも重いのが粘膜下筋腫です。

これは、子宮の内側を覆っている子宮内膜のすぐ下にできる筋腫で、子宮の内側に向かって発育していきます。この筋腫は出血しやすいため、月経がだらだら続く、月経過多やそれに伴う貧血、月経困難症などの症状がもっとも現れやすいといわれています。

子宮筋腫は、妊娠に影響を及ぼすことがありますが、なかでも粘膜下筋腫は、子宮内腔に突き出てくるため、受精卵が着床しにくく、不妊の原因となることも

粘膜下筋腫が大きくなって、茎をもち、子宮の中でぶら下がるように育ったものを「有茎粘膜下筋腫」といいます。

さらに、この筋腫が子宮口から膣内に飛び出したものを「筋腫分娩」といい、筋腫を伝って子宮の中に細菌感染を起こすなど、危険な状態になることもあります。

頸部筋腫

頸部筋腫は、子宮頸部にできる筋腫です。通常、子宮頸部に筋腫があると、子宮体部にも筋腫があるといわれます。

この筋腫は、膣からの出血や性交時の痛み、排尿が妨げられるなどの自覚症状が現れることがあります。子宮頸部は出産時、胎児の通り道となるため、筋腫があると、帝王切開になる場合も。

また、尿管に近い部分にできるため、頸部筋腫を手術で切除する場合、尿管を傷つけないようにする必要があり、難しい手術になります。