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子宮筋腫の原因

子宮筋腫ができる原因は、諸説あります。ここでは、ストレスなど現在考えられているいくつかの原因について解説しています。

考えられる子宮筋腫の原因は?

女性画像01子宮筋腫は腫瘍のひとつであり、良性の腫瘍の代表ともいわれます。

自分の体の中にあるにもかかわらず、体でコントロールすることができずに増殖していく細胞の集団が腫瘍。良性の腫瘍が筋腫、悪性の腫瘍がガンになります。

じつは、子宮筋腫ができる原因は、まだはっきりと解明されていません

しかし、月経前の女性には子宮筋腫がなく、閉経間際の年齢になると筋腫が小さくなっていくことから、女性ホルモンのエストロゲンが大きくかかわっていると考えられています。

多くの女性が、筋腫の芽をもっていると考えられていますが、悪性の腫瘍ではないため、際限なく大きくなることもありません。

また、卵巣などのホルモンによく反応するものが大きくなりやすいため、筋腫があっても問題なく過ごしている人もいます。

そんななか、いくつか考えられている子宮筋腫の原因をピックアップしてみたいと思います。

子宮筋腫と女性ホルモンの関係

子宮筋腫ができる原因としては、卵巣のホルモンであるエストロゲンが深くかかわっているのではないかといわれています。ホルモンは子宮の筋肉をつくるうえで欠かせませんが、その中には子宮筋腫をつくるものもあります。またホルモンによって、子宮筋腫が1つだけできることは少なく、複数できる場合が多いです。

しかし、エストロゲンは子宮筋腫との関係性が低いという情報があり、動物実験でエストロゲンが子宮筋腫の原因とはいえないことがわかったのです。それでも、子宮筋腫は卵巣からのホルモンが原因だといわれており、筋腫が性成熟期を中心に発育すること、筋腫が閉経や両卵巣摘出後に小さくなることなどから、その関係性が大きいと考えられています。

妊娠中にも筋腫が大きくなることがあり、妊娠中は卵巣のホルモンが増加する時期で、筋腫が大きくなることがあるのです。妊娠中に子宮の筋肉が発達し、筋肉細胞と違う細胞がその時にできて、それから筋腫ができるといわれています。

生まれもった素因によるもの

筋腫の壁は「平滑筋」という筋肉でできています。この筋肉が作られるとき、つまり、胎児のときに、何らかの原因で、子宮の筋肉細胞と少し異なる筋肉細胞が作られて、子宮の内部に潜んでいるのではないかと考えらます。

その筋肉細胞が、思春期以降、卵巣から排出されるホルモンによって育ち、時間をかけて少しずつ大きくなって筋腫になっていくのではないかという説があります。

一度、筋腫を摘出しても、また別の筋腫が発生することもしばしば起こるため、このような説が考えられています。

月経が原因

子宮は、毎月月経がくるたびに赤ちゃんを育てられるよう備えています。ですが、妊娠をしないと、細胞増殖のために働いていた子宮の組織は、作業を途中で中止しなければなりません。

細胞が増加していく流れが途中でストップしてしまい、これが繰り返されていくうちに、細胞に異常が起こることが考えられます。

つまり、毎月の月経が子宮筋腫の芽を作る原因になるという説があるのです。

ストレスが原因となることも

女性ホルモンのエストロゲンの関わりが大きいと考えられていることから、子宮筋腫は生活リズムを崩すことや、ストレス、ホルモンバランスの乱れも原因の一つであると言われています。

参照:株式会社メディックメディア「病気がみえる vol.9 婦人科・乳腺外科 第3版」

30代・40代女性は要注意!子宮筋腫になりやすい条件5つ

1. 子宮筋腫は「30歳以上の女性」に多い

子宮筋腫は年齢が上がるほど増える傾向にあり、30歳以上の女性で2~3割の確率で発症すると言われています。また、顕微鏡で見ないと確認できない小さな筋腫を持っている人を含めると、30歳以上の女性のうち7割以上が筋腫を有しているとも言われています。

4人に1人の割合で発症している子宮筋腫は、30代・40代の女性の場合だと妊娠や出産に影響してしまうこともありますので、自分が子宮筋腫を発症していないかどうか注意しておいたほうがいいでしょう。

【参考】日産婦誌61巻5号研修コーナー「婦人科疾患の診断・治療・管理」

2.「体が冷えやすい人」は要注意!

体が冷えやすい人は自律神経やホルモンバランスが乱れ、免疫力が低下します。

東洋医学では子宮は、体の中で一番弱い臓器だとされています。体の冷えによって血液の循環が悪くなったり自律神経やホルモンバランスが乱れると、各臓器の働きは低下し、影響を受けやすい子宮は子宮筋腫を含めた様々な病気になる可能性が高くなると考えられているのです。

3. 「赤肉・ハム・アルコール」も影響する可能性

赤肉、ハム、アルコール(特にビール)は子宮筋腫の発生リスクを上げるという報告があります。

逆に、野菜や果物は子宮筋腫の発生リスクを下げる可能性があるという報告もされています。

ただし、アルコールと子宮筋腫との関係を調べた研究は少ないようなので、まだはっきりとした因果関係が示されていないのが現状のようです。

【参考】米国国立医学図書館「黒人女性健康調査におけるタバコ、アルコールおよびカフェイン消費に関連する子宮平滑筋腫のリスク」

【参考】米国国立医学図書館「ダイエットと子宮筋腫」

4.「初経が早い人」は子宮筋腫のリスクが増す

月経が子宮筋腫の発生に影響していると考えると、初経が早い人はそのぶん月経の回数も増えるので、子宮筋腫の発生リスクが増すと言えるでしょう。

【参考】米国国立医学図書館「生殖因子および子宮筋腫のリスク」

【参考】米国国立医学図書館「子宮筋腫の危険因子:経口避妊薬に伴うリスクの減少」

【参考】米国国立医学図書館「標準化された超音波評価を受けたコホートの女性の子宮筋腫の数の増加と、初心者時代の関連性」

5.「肥満」が原因になる可能性もある

肥満と子宮筋腫の因果関係はまだはっきりしていません。肥満だと子宮筋腫の発生が高まるという報告と、肥満とは関係しないという報告があります。

【参考】米国国立医学図書館「米国黒人女性における子宮平滑筋腫のリスクに及ぼす体の大きさおよび体脂肪分布の影響」

【参考】米国国立医学図書館「人体学的特徴および子宮平滑筋腫のリスク」

性行為と子宮筋腫は直接的には関係はない

性行為の痛み(性交痛)は子宮筋腫の症状のひとつです。

「性行為が原因で子宮筋腫ができる」と誤った考えを持つ人は、子宮筋腫の疑いがあっても病院に行くのをためらったりすることが多いようです。

性行為が子宮筋腫の原因であるという科学的根拠はありませんので、性交痛が生じた場合は速やかに医療機関にて受診したほうがよいでしょう。